ビデオ128本
少し寒い朝だった。
次男は綿のネービーブルーのパーカーを着て、もうひとつビニール製で風を通さないパーカーをリュックに押し込んだ。
次男なんりに、”帰宅時は、寒いかもしれない。” と考えたのだ。
次男は知的障害がある。
わからないことが多い。
本人も、それを自覚していると思う。
自分を迂回して世の中が進んでいくことを知っていると思う。
持てる能力をフルに使って、偉いなぁ。。。と親バカ視線で見て、胸が熱くなった。
次男の背中を見送って、”ああ、全部キャンセルしてしまわなくても良かったんだ。” と気がついた。
あとの祭りだけど。
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土曜日の朝、7:00にメールを確認して、驚いた!!
「ご注文のご確認」 というメールが受信ボックスいっぱいにある。
え!!なんで!?
受信ボックスいっぱいで25通。
それが何ページもある。
え1え!え!
4ページ以上。100通以上!!!
1通を開けてみた。
「ミッキーマウス クラブハウス」 500円
「プルートと子犬」500円
ええ!!!これが100通ある!?昨夜の21:31 に注文している。
次男に、「次男くん、昨日、ミッキーマウスのビデオを注文した?」 と訊いてみた。
「はい!」
”うわぁぁぁぁぁ。。。。。油断した。次男がそんなことできるとは思っていなかった。” と声に出さないで言った。
「次男くん、お母さん言わないで買ったら、ダメよ。」 と言ってみた。
次男は、「ごめんなさい。」と返事した。
いや、これは、私が悪い。
無料でダウンロードできるものをたくさん入れているから、次男は満足しているだろうと思っていたのだが、うかつだった。
次男は同じものを見てあきてしまったのかもしれない。
もっと、頻繁に入れ替えてやればよかった。
いや、反省するのは後にしよう。
キャンセルできるか、問い合わせてみよう。
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結果は、キャンセルできました。
カスタマーセンターに電話連絡することができて、ちっともイヤな様子ではなくて、親切に対応してくださいました。
ありがとうございました。
次男は128本のビデオを注文していました。
デジタルなので、ダウンロードが終わっているものもあったかもしれません。
確かめるまえに、カスタマーセンターに連絡したので、詳細はわかりません。
私の受信ボックスに128通の「返金のご連絡」というメールが届きました。
ほっとしてから、いくつかを見てみました。
ディズニーは500円。400円
ターボレンジャー、ファイブマン等、戦隊ものが108円
実年齢では、とっくに成人している次男だけど、注文しているビデオは、幼稚園生が見るくらいかな。
今の小学生は、醒めているから戦隊ものなんて見ないのだろうな。
胸がキュー~~と音を立てそう。
ディズニーの500円、400円 という価格をみて、100本以上が全部500円かと思って、慌ててしまった。
カスタマーセンターが、「全部キャンセルしますね。」と言ってくれたとき、「ありがとうございます。よろしくおねがいします。」と言ってしまったが、いくつか、残してやればよかったんだ。
かわいそうなことをした。
涙がこぼれた。
コメントの投稿
何本か買うのはどうでしょうか。
これから買うときはお母さんに言ってねの練習にもなりますね。
どうぞかわいそうと思ったり涙したりしないでください。
でもお気持ち、わかります。
Re: タイトルなし
「やった!買った!」と喜んだのかな。
そう思ったら、ホロホロと、落ちてきて、止まりません。