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雷雨

午後4:00くらいから強い雨が降り出して、豪雨 と言える様子にかわった。


幸いなことに、私が勤める事務所は高台にあるので浸水の恐れは全くなかった。

豪雨ながらも空の一部分では曇が割れて陽が差し込んでいて、大きな雨粒に叩かれながら池の表面がキラキラ光っていた。
今夏はこんな変な降り方によく出くわしている。
次男と奈良 法隆寺を訪ねた日もこんな様子だった。


すっかり豪雨が降り止んでから会社を出た。
すでに、傘を持って歩く人はいなかった。
やって来たバスに乗り込むと、時々バスに一緒に乗る機会のある青年がイスに座っていた。

彼は、いつも、一人椅子に座っている。
作業所の帰り道なのだと思う。
他の利用者が乗っていると、彼はいない。
彼が乗っていると、他の利用者は一人もいない。
他の利用者は賑やかにお喋りしながら乗っている。
彼は、一言も話さない。


彼は、一言も話さないで、一人で窓の外に顔を向けている。
後ろに飛び去る景色を目で追っている。
薄い瞼の下で、せわしく目玉が動いているのが見える。


彼は、いつも髪を短く刈り込んでいる。
清潔な身なりをして、リュックサックを自分の前に抱えて膝の上に置いている。
キチンと両足を揃えている。
もしかしたら、彼に知的障害があるとは、誰も気がついてないかもしれない。
私は気づいている。

今日の豪雨に遭って、彼の長ズボンの膝から下はずぶ濡れになっているのが見える。
バス停に歩いて到着するまでに、濡れてしまったのかな。
”きっと雨はすぐに降り止むから、作業所を出るのを少し待ったらいいよ。” と言ってくれる人がいなかったのかな。



次男がバスに乗っていたら、不必要に体を揺らして落ち着かない様子だろう。
小さい声でCMやドラマの再現をしているかもしれない。
他の乗客は、イラッ!! としていることだろう。
すいません。


次男は次男の精一杯で暮らしている。
幸運なことに支援体制が整っている。
次男の能力の凸凹を埋めてもらっている。
次男の出来ることを最大に活かしてもらっている。
ありがたい。




彼は、実家に帰宅するのかな。
自分のアパートメントかな。
グループホームかな。

帰ったらシャワーするのかな。
濡れた衣服を取り替えてね。
家族か指導員が、彼に声をかけてくれるかな。

”あ、おかえりー。濡れたね。雷が鳴ったよね。ビックリしたよね。”

”体が冷えたでしょ。ご飯の前にシャワーする?お腹が空いてるから、まず、ご飯にする?”


と、声をかけてくれるかな。


それとも自分で夕ご飯の支度をするのかな。


彼を見かけるたび、彼から目が離せなくなる。


------------
バスを降りて駅についたら、改札口の前に大勢が立ちつくしていた。
落雷の為、架線が停電したので、電車は運転取り止めになってしまった。
あらぁ。。。復旧を待つしかない。
お家や会社に連絡を入れる人の声が改札口の前でワンワンと響いていた。

それでも、57分後に運転は再開されました。
ありがたいです。
お家に帰ることができました。

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テーマ : 自閉症児の親
ジャンル : 福祉・ボランティア

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プロフィール

Protea Mama

Author:Protea Mama
7年余、楽天ブログを書いていました。いろいろな機能が終了になるということなので、FC2ブログに移動しました。楽天ブログには「フリーページ」があります。大変ありがたい機能ですので、楽天ブログも大事に置いておこうと思います。良かったらご覧ください。

私が「障害児の親になったのだ。」と気づいた頃は、情報を得ることが難しくて、子の将来の姿も、自分の将来の姿も想像できませんでした。どんな未来が待っているのか、不安で不安で。だれか、知らせて。だれか、見せて。。。と誰かをつかまえて訊きたかったのです。だから、今の次男の様子を書いておこうと思います。それを読んで、ガッカリする人もあるかもしれません。安心する人もあるかもしれません。ともかく、私達は今、生きています。親子無理心中事件は起こしませんでした。これからもないことを願っています。次男は、コロニーや施設ではなくて、街中で生活して、成人して、やがては老いていく初めての世代の障害者だと思います。どんな生活が有り得るのか、親亡き後の次男の生活は幸福なものになるのか。次男に親を独占されて、すね気味に大人になってしまった長男を真に解放してやることができるのか。。手探りの毎日です。

希望は強い勇気であり、新たな意志である。

すべてのことは、願うことから始まる。

我々にとって深遠なものは、逆の相の下に隠されている。生は死の下に、愛は憎しみの下に、義は罪の下に、力は弱さの下に隠されている。

いずれも、マルティン・ルター の言葉です。
私はクリスチャンではありませんが、とても良い言葉だと思います。

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