メモ-幕末下級武士のリストラ戦記

小林清親  つながりで見つけました。
幕末下級武士のリストラ戦記
著者:安藤優一郎


これは、すごい!!
面白い!!
幕末から大正まで生き抜いた本人が自分史を書いて遺したなんて。
それも本人が描いたイラストがあってそれらがかわいいし、わかりやすい。

2015-11-13-1

元服前、前髪があってかわいい少年の姿。
それでも11歳から5年間、上野寛永寺に奉公している。

正月一度は自宅へ年始として暇を受く。若干の小遣ひ及ひ土産物を貰ひ、前日より楽しみ、朝急ぎ支度して帰り、宅にて遊び、又親類へも行、此上なき楽しみと思いたり。

その後、寺に帰る時は、ひとり淋しくなって涙を流しながら歩いた。。。。という記述があって、手の甲で涙をぬぐいながら上野寛永寺の樹木の間を歩いていく少年の姿が想い浮かんで胸が締め付けられる。

本人の「こんなに激しく世の中が変わる様子を自分の目で見ることができたのだから、どうしても書いておきたい、描いておきたい。。」、「子ども達に読んでもらいたい。。。」という気持ちが見えます。

もちろん原本は膨大な量になるので、著者の安藤優一郎氏が抜粋して紹介して、地理がわかるように古地図を加えてあります。
著者作成の年表もありがたい。



もっと、もっと有名になって多くの人に読まれてよい本だと思うし、山本政恒(やまもとまさひろ)さんも注目されてほしい。
私は、山本政恒さんにものすごく親しみを感じてしまった。
もう、呼び捨てになんてできない。
なまなましい歴史です。


自分を知っている者に記述を検証させていたらしい。。。とある。
誰でも自身を正当化したいという想いがあると思います。
自分のことは、少しきれいに書きたい。少しくらいかっこよく書いたってバチはあたらない。。。。と思っても不思議ではないです。

山本政恒さんはそれ以上に”激動の時代であったけれど、自分はまっとうに生きてきた。”という自負があったのではないでしょうか。
そうでなければ、自分を知っている人に見せられないです。
私は、ちょっと心が震えました。




担当編集者より

大正に入っても、克明に自分史を書き続けた山本政恒。将軍の影武者・警護役だった彼は、安政大地震、鳥羽・伏見の戦い、彰義隊の一戦に立ち会い、維新とともに失職……。浜松に移住し畑仕事に従事。のちに群馬県の役人に。50歳で帰京し、下谷に小間物屋を開業します。歴史の渦に巻き込まれつつも、懸命に「就活」をつづけ、大家族を養う苦労の日々。数奇な運命に抗しつつ、生真面目に奮戦・力闘した生涯。山本政恒の手になる達者なイラストも多数収録しました。無告の民の〈小さな幸せ〉をご味読ください。(WM)



50歳で帰京し、下谷に小間物屋を開業します。。。。は年表によると、まちがいです。

34歳、単身東京へ移り、後に家族を呼び寄せ、50歳で退職して自宅を商家に改造して小間物屋を開業しています。

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小林清親と山本政恒はともに御家人(下級幕臣)の家に生まれました。
たくさんの元御家人たちが同時期に苦難を経験しています。


小林清親
(こばやし きよちか)弘化4年8月1日〈1847年9月10日〉 - 大正4年〈1915年〉11月28日)  明治時代の版画家、浮世絵師。

江戸本所、御蔵屋敷に生まれた。
江戸幕府崩壊後、他の幕臣たちと共に静岡に下り、一時三保に住んだ。後に浜名湖鷲津に移った。剣術興行団員として、大坂、静岡などを転々とし、明治6年(1873年)頃東京に戻った。



山本政恒
(やまもと まさひろ)天保12年4月19日(1841年) - 大正5年4月25日

江戸下谷三枚橋通の御徒組屋敷に生まれた。
明治2年(1869年)、29歳、家族を連れて静岡-浜松 と移る。
明治5年(1872年)、浜松県に出仕。
明治7年(1874年)34歳、単身東京へ移る。
明治8年(1875年)、35歳、浜松の家族を呼び寄せる。

明治34年(1901年)、61歳「政恒一代記」の草稿完成。
明治43年(1910年)、70歳「政恒一代記」前編完成。
明治45年(1912年)、72歳「政恒一代記」付録完成。
大正5年(1916年)、76歳病死。「政恒一代記」後編は未完成。


「政恒一代記」は山本家の菩提寺で大切に保管されているそうです。
どうか、後世のために大切に保管してください。


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テーマ : 歴史
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Protea Mama

Author:Protea Mama
7年余、楽天ブログを書いていました。いろいろな機能が終了になるということなので、FC2ブログに移動しました。楽天ブログには「フリーページ」があります。大変ありがたい機能ですので、楽天ブログも大事に置いておこうと思います。良かったらご覧ください。

私が「障害児の親になったのだ。」と気づいた頃は、情報を得ることが難しくて、子の将来の姿も、自分の将来の姿も想像できませんでした。どんな未来が待っているのか、不安で不安で。だれか、知らせて。だれか、見せて。。。と誰かをつかまえて訊きたかったのです。だから、今の次男の様子を書いておこうと思います。それを読んで、ガッカリする人もあるかもしれません。安心する人もあるかもしれません。ともかく、私達は今、生きています。親子無理心中事件は起こしませんでした。これからもないことを願っています。次男は、コロニーや施設ではなくて、街中で生活して、成人して、やがては老いていく初めての世代の障害者だと思います。どんな生活が有り得るのか、親亡き後の次男の生活は幸福なものになるのか。次男に親を独占されて、すね気味に大人になってしまった長男を真に解放してやることができるのか。。手探りの毎日です。

希望は強い勇気であり、新たな意志である。

すべてのことは、願うことから始まる。

どちらの言葉も、マルティン・ルター の言葉です。
私はクリスチャンではありませんが、とても良い言葉だと思います。

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