映画「お茶と同情」
頭を抱えるようなエピソードが山ほどあります。
そのうえ超の字がつくくらいに健康体なので、今後もエピソードの数は増えていく予定です。
そんな父なのに、映画青年であった父の映画履歴は素晴らしいものです。
逆に言うと、いくら良い映画をたくさん見ても、人間形成には影響がないってことだろうか。。。。そう思うと、とても悲しいなぁ。
よい映画は、人生を変えるほどの影響力があると思いたいのだけどなぁ。。
「お茶と同情」
古い映画です。
名作中の名作です。
1956年 アメリカ 原題:Tea and Sympathy(そのまま、「お茶と同情」)
監督: Vincente Minnelli ヴィンセント・ミネリ
Deborah Kerr デボラ・カー (Laura Reynolds)
John Kerr ジョン・カー (Tom Robinson lee)
ブロードウェイで91週間興業の記録をもつロバート・アンダーソンのオリジナル戯曲をアンダーソン自ら脚色、ヴィンセント・ミネリが監督した話題作。
主演は「王様と私」のデボラ・カー
まだ映画出演3回目の新人のジョン・カー。
主演2人は舞台でも同役で出演。
つまり、誰もが、このふたり以外には考えられないと思ったほどの適役だった。
ニューイングランドの寄宿制高校の同窓会に出席したトム・リー(ジョン・カー)は、かつての学舍を見回して懐かしい想いにかられるのだった。
現在のトムもそうであろうが、学生時代のトムは感受性の強いもの静かな学生だった。
血気盛んな青年たちは、異質なトムを避けた。
たぶん彼らはアーネスト・ヘミングウェイ(Ernest Miller Hemingway、1899年7月21日 - 1961年7月2日)あたりを男の理想としていたのであろう。
幼少期に母と離別したトムは、舎監ビルの妻ローラ(デボラ・カー)と親しみ、ローラだけが彼の理解者だった。
みんながいやがる演劇の女性役に当っても引き受けるトムは、やがて学友からシスター・ボーイと言われ嘲けられた。
トムを寄宿舎とサマースクールに入れっぱなしにして育てた(?)父親は、大学時代同窓でもある舎監のビルにトムを”男らしい男に教育してくれと頼んだ。
頑丈な体格と、粗野なくらいの振舞いで一般学生に人気のあるビルは、トムがローラに近づくのを喜んではいなかった。
舎監の妻は学生に“お茶と同情”だけを与えていれば良いと考えていた。
恒例の「新入生のパジャマを上級生がはがして男らしさを確かめる」パジャマ・ファイトの夜が来た。
ローラの心配をよそに、トムはひるまずに出かけて行ったが、生徒達は、パジャマを剥がしにかかるどころか、”シスターボーイを護れ”と彼を取り囲んで輪を作った。
護ったのでなくて、シスター・ボーイだから許してやれというあからさまな侮蔑を与えたのだ。
トムと寮で同室のアルは、飛び込んでトムのパジャマを引き裂いた。
パジャマゲームの対象にもならないと、級友たちに侮辱されているトムを見ていられなかったのだ。
アルだけはトムに理解を示しなにかとかばってくれていたのだが、邪推した父親の命令で、アルは寮を変わる事になった。
心配したアルは、女給のエリイ(ちょっと下卑た女性)とデイトしてSEXして男である証を立てるよう提案した。
この計画を知ったローラは、トムの外出をやめさせようとしたが、トムは振り切って出かけてしまう。
トムは、エリイの部屋に行ったものの、愛情を持てない女性に出来ることではなかった。
エリイにも嘲られて、パニックになったトムは自殺を企てようとしたが、幸い隣人たちに取り押さえられた。
翌日、デイトの成果がなかったことが判明してトムの父親とビルは失望した。
ローラは、”荒々しいだけが男らしさではない。本当の優しさのなかにこそ男らしさはある。問題はトムにあるのではなくて、トムを追い詰めたビルと他の生徒達にある。”と訴えるがそんなローラをビルは理解できない。
夫婦間の溝がどうしようもなくハッキリしてしまった。
トムが姿を消した。
ローラは、トムを捜して、彼が好んで行く森へ車を走らせた。
ローラはトムを発見した。
2人は固く抱き合った。
--思い出からさめたトムは現在の寮の部屋を使っている学生と挨拶する。
学生の言葉から、トムが作家になって著書が学校の図書館に収められていることがわかる。
トムは、舎監室を訪ねた。
ビルは今もかわりない様子で舎監を務めていた。
ローラはビルの元を去っていた。
トムは、ビルからローラがトムへ宛てた手紙を手渡され、読んだ。
手紙には、ローラがトムの著作を読んだこと、トムの成功と結婚を喜んでいることが書いてあった。
トムが著書のなかで、ローラのことを聖母のように書いているけれど、そうではなくて、私にとって、ビルとやり直すことより、あなたを救うほうが簡単だったのよ。。。とも書いてあった。
そして今もあなたに変わらぬ愛情を抱きつづけていると

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