池宮彰一郎「その日の吉良上野介」
そう思えます。
そうかもしれない。
ラジオ文芸館より
世に知られた赤穂浪士討ち入り事件。
そもそもなぜ浅野内匠頭は吉良上野介に切りつけたのか。上野介の脳裏に、ふと内匠頭刃傷の日のある光景がよみがえった。あの日、内匠頭は浅野家に伝わる天下の名器を手にし、思いつめた表情で上野介を呼び出していた…。
「すべては行き違いだったのだ」上野介がそう思い当たったのは12月13日、赤穂浪士が吉良邸への討ち入りを果たす前日であった。
こういうことは、きっとたくさんあると思う。
いつの時代でも、誰と誰の間でも。
思い違いが重なって、真意が伝わらなくて。
言葉が足りなくて、誤解されて。
それで取り返しがつかないほどの大事件になったり、苦境に陥ったり。
ああ、いやだ、いやだ。
そうならないで済ませることはできないのだろうか。
できたらいいのに。
とてもできないと思う。
だから、嫌われていいじゃないか。。。委細かまわず。自分のなすべきことをしよう。。。と思う。
で、
松の廊下。。。
「上野介!覚えたか!」
「殿中でござるぞ!殿中でござるぞ!」
じゃぁ。。。たまらないね。