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記事メモ-徘徊者をGPSにつないだら

映画の「マイノリティリポート」をロードショーで観たころは、まさか、街中にカメラが設置されたり、地下鉄のパスや、はては目の虹彩で人の移動が監視できる社会が来るとは思わなかった。

私が苦手なSF映画の中だけのことだと思っていたが、携帯電話、スマートフォンの発達と、9.11などのテロ事件が一気に社会の様相を変えてしまった。


犯罪者でもない一般人の行動が監視されるのは、不気味であるけれど、見守りたい人がいる場合は、必要なことだと思う。
次男のように、たくさんの人達に少しづつ助けていただくことが必要な人は、プライバシー保護をある程度犠牲にしなくてはならないと思う。


次男に小さなGPSを持たせている。
次男のウェストポーチに入れて、「次男くん、このまま、入れておいてね。」と言っている。
次男は、「はい。」と返事をするけれど、不納得なのだ。
”なんで、こんなものを持たされにゃならんのだ。携帯電話を持っているのに。”と思っているのだ。

次男の顔にそう書いてある。
私には、それが読める。

読めるのだけれど、首からかけている携帯電話とウェストポーチに入れているGPSと、リスク回避のために二通りの探索手段を持っていてことは、よいことだと思うのだ。
もちろん、役に立つことがないままがよい。





徘徊者をGPSにつないだら

ニューズウィーク日本版 4月28日(月)12時33分配信



 テキサス州サンアントニオに住むケイシー・バザードが、プライバシー保護の重要性に目覚めたのは米自由人権協会(ACLU)に勤めていたときのこと。その仕事を辞めた後も、プライバシー保護はバザードのライフワークになった。

 学校が子供たちの指紋採取を求めたときは拒否したし、学校が発行するIDカードにマイクロチップを埋め込んで、生徒を追跡する計画が持ち上がったときは、他の保護者と共に反対運動を行った。

 だが今年1月、迷子になりやすい自閉症児のために、連邦政府の補助でGPS追跡装置を支給する法案が提出されたとき、バザードは反対する気になれなかった。3歳半になる娘キャロラインが自閉症で、言葉を話すことができないからだ。




もちろん、私は自分のお金で用意している。
なんでも公的な補助でするべきてはないと思う。

公的な補助で、”無料”で用意されると、むやみに乱暴に粗末に扱う人がいるけれど、本当は、”無料”ではない。
すべては税金を使わせていただいているのだ。

それを勘違いしてはいけないと思う。
勘違いしてしまうと、障害者もその親も嫌われてしまう。


人はそれぞれに違うので、誰にも嫌われないことはあり得ないけれど、できるだけ「遺していく子」が社会から嫌われないようにしたい。



昨年の夏、キャロラインはいつの間にか自宅を出て、1区画先のプールまで行っていた。運良くプールはフェンスに囲まれていて、バザードはその前に立っているキャロラインを見つけることができた。

「母親としての本能が、『政府は市民を監視しているのでは』という政治的な懸念に勝った」と、バザードは語る。「私は娘を見つける手段が欲しい」

 米政府は既に、認知症患者向けの追跡装置に補助金を出している。具体的には司法省が警察や支援団体に補助金を交付し、これらの組織が追跡装置を購入して、希望する家族に支給する。1月に提出された法案は、この制度を自閉症児のいる家庭に拡大するものだ。

 法案は別名「アボンテ法案」と呼ばれる。昨年10月に学校を出たまま行方不明となり、1月に遺体となって発見されたニューヨークの自閉症の少年アボンテ・オクエンド(当時14歳)の名前を取ったものだ。

24時間監視はできない

 追跡装置にもいろいろな種類がある。迷子になった認知症患者の救援活動を行うNPOプロジェクト・ライフセーバーは、ブレスレットやペンダント型のGPS追跡装置を提供している。最近ではGPSを内蔵した靴も販売されている。



 プロジェクト・ライフセーバーが採用するシステムは、「安全圏」を設定することができる。着用者がそこから出ると、自動的に全米1300の法執行機関に通報される仕組みだ。このシステムのおかげで、これまでに延べ2800人の徘徊者が無事保護されたと、ジーン・ソンダーズCEOは言う。



 こうした試みは重要だ。米国アルツハイマー病・認知症ジャーナルによると、24時間以内に発見しないと、徘徊者の約46%が死に至る。


 だが、追跡装置には人権の問題も付きまとう。認知症や自閉症の患者でも比較的普通の暮らしを送っている人はいる。彼らにとって「(本人の)同意なく追跡されるのはプライバシーの侵害だ」と、ワシントン大学のアダム・ムーア准教授(情報倫理学)は言う。

 メリーランド大学のデービッド・グレイ教授(法学)は、政府の情報入手に懸念を示す。「現在は民間と政府のアクセスを隔てる壁がない」と、グレイは指摘する。「子供や高齢者が装置を着けて企業や団体が追跡している場合、政府が要請すれば簡単に情報を入手できる」

 それはバザードも心配だが、今は活動範囲が広がってきた娘の安全のほうが心配だ。キャロラインの手の届かない所に新たに鍵を付けたし、玄関のドアが開いたらブザーが鳴る装置も取り付けた。それでも24時間監視できるわけではない。

 米小児科学会(AAP)の学術誌「小児科学」に掲載された調査研究によると、自閉症児の半分近くに徘徊の傾向がある。また彼らは川や湖など水のある場所に好んで近づく傾向があり、危険な事故に巻き込まれることも少なくない。

 バザードは、政府による盗聴や強制調査などを認めるテロ対策法(いわゆる「愛国法」)が、時限法から恒久法に格上げされることには反対した。地元の学区で、IDカードに追跡機能を付ける計画が頓挫したときは胸をなで下ろした。

 だが、これは違う問題だと、彼女は考えている。「私たちは娘を守らなくてはいけない」と、バザードは言う。「政府の介入抜きでやれたほうがいいかと問われれば、答えはイエスだ。障害者にも権利がある。でも、うちの娘に(政府が支援する)追跡装置を使うかと問われたら、迷わずイエスと答える」

[2014.4.15号掲載]
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エリカ・ハヤサキ(カリフォルニア大学アーバイン校助教)

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テーマ : 自閉症児の親
ジャンル : 福祉・ボランティア

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Protea Mama

Author:Protea Mama
7年余、楽天ブログを書いていました。いろいろな機能が終了になるということなので、FC2ブログに移動しました。楽天ブログには「フリーページ」があります。大変ありがたい機能ですので、楽天ブログも大事に置いておこうと思います。良かったらご覧ください。

私が「障害児の親になったのだ。」と気づいた頃は、情報を得ることが難しくて、子の将来の姿も、自分の将来の姿も想像できませんでした。どんな未来が待っているのか、不安で不安で。だれか、知らせて。だれか、見せて。。。と誰かをつかまえて訊きたかったのです。だから、今の次男の様子を書いておこうと思います。それを読んで、ガッカリする人もあるかもしれません。安心する人もあるかもしれません。ともかく、私達は今、生きています。親子無理心中事件は起こしませんでした。これからもないことを願っています。次男は、コロニーや施設ではなくて、街中で生活して、成人して、やがては老いていく初めての世代の障害者だと思います。どんな生活が有り得るのか、親亡き後の次男の生活は幸福なものになるのか。次男に親を独占されて、すね気味に大人になってしまった長男を真に解放してやることができるのか。。手探りの毎日です。

希望は強い勇気であり、新たな意志である。

すべてのことは、願うことから始まる。

我々にとって深遠なものは、逆の相の下に隠されている。生は死の下に、愛は憎しみの下に、義は罪の下に、力は弱さの下に隠されている。

いずれも、マルティン・ルター の言葉です。
私はクリスチャンではありませんが、とても良い言葉だと思います。

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