FC2ブログ

冷たい背中、熱い胸

毎日がヒッシのパッチで過ぎていく。

どうしても時間が足りない。
いや、私がモタモタして時間を無駄にしているからだけど。


仕事が溜まっていく。
会社の机の上がなんだかんだとワサワサ書類が溜まっていく。
PCに貼り付けたメモの枚数減らない。
ひとつ片付けたら、ひとつ貼っている。


鼻の下に熱の花が咲きそう。
今、芽を出しているところ。

爪が当たって引っかいてしまって、涙が出るくらいに痛かった。


こんなにローテクのおばちゃんに職場があるのは、他の従業員が私よりもさらにローテクだから。

じゃあ、私よりもローテクの従業員の少しスキルを教えればいいのだけれど、そんなことをしたら自分の仕事を失う事になりそうだから、用心しなくては。
職場を死守しなくてはならない。
収入を確保しておくことが必要です。

35歳を過ぎれば、アルバイトをさがすことも難しいから。
50歳を過ぎれば尚更だ。


今朝、同じバスに乗り合わせた母娘。

娘が私と同じくらいの年齢に思えた。
労働している気配がなかった。
二人とも、着ぶくれしてくすんだダルマのようだった。
二人とも、顔色がどす黒くて、首がなかった。
頭が直に胴体にめり込んでした。

どこかで嗅いだことがある臭いがした。

バスの運転手さんに、母親が、「このバスは、市役所前に留まりますか。」と訊ねた。

母親が声を出した瞬間に、私のセンサーが感じ取った。
母娘共に、精神の障害があると感じた。
娘には知的障害もあると感じた。


臭いは、次男を週末だけデイサービス通所させていた時に気がついた臭いだった。
精神障害者の利用者から漂っていた臭いだった。

あらためて母娘の様子をうかがうと、髪に白いものが無数についていた。


人は精神を病むと、お風呂に入ったり衣服を取り替えることが困難になるのかもしれない。
デイサービスの利用者の中には、髪が粘土のように見える男性もいた。
臭気が鼻を突いた。

彼らは、知的障害のある次男達を侮っていた。
知的障害があろうとも、自閉症であろうとも、手塩にかけて磨きあげるようにして育てた次男を、臭気が鼻を衝く脂でテカテカの人が見下した。


職員は、それを当然と思っていたようだ。
数人の知的障害者の青年達が、狭い事務室に入れられて、暑くて赤い顔をしてPCを囲んでyou tube でアニメーションを見ていた。
精神障害者の利用者達は、エアコンが良く効いて涼しい広い部屋で囲碁をしていた。
精神障害者達が、次男達が通所していたデイサービスに通所するようになったのは、精神障害者のデイサービスが週末は開所しないことになったからだった。


次男にはいつも清潔な身なりをしなければならないと教えていた。
髪もヒゲも見苦しくないようにさせていた。

次男は、生涯にわたって支援してもらわなければ生きていけないとわかっているのだから、気持ち良く助けてもらえる次男になってほしいと思っていた。
今もそう思っている。


生活のしかたが全く異なる人達を同じ場所に居させるべきではないと思った。
障害者であれば皆同類。。。。という扱いは無理がある。
無理があっても、言葉を持たない知的障害者は従うしかなかった。
少しも良いことがなかった。


次男が通っていた週末のデイサービスに、多数の精神障害者が通所するようになって、職員の不手際もあって、私の精神障害者に対する心象は、すっかり悪くなってしまってそのまま修正されていない。
たぶんずっとこのままだろう。
二度と関わりたくない。



障害者と関わりのない人達からすれば、知的障害者だろうが、身体障害者であろうが、精神障害者であろうが、似たりよったり、五十歩百歩なのだから、生活の仕方が違うだの、価値観が違うだの、私が憤慨する様子は滑稽なことに違いない。


あのころ抱えていた、いやぁな気持ち を、臭いと共に思い出した。






この母娘の生活費は、どうやってまかなっているのだろうか。
母娘以外の家族はいないのだろうか。
二人の生活の中に、外の空気や風は入っていくのだろうか。




他人事ではない。
私の気持ちの中の突っ張り棒が折れてしまったら、社会とのかかわりを最小限にしてしまったら、自分をラクにさせてしまったら、きっと私も同じ臭いがするようになるのだろう。
母娘と私と次男の立ち位置は、半歩も違わないはずだ。



霜が降りるように、私の足元が冷たくなった。


「恐れ」が背中に覆いかぶさった。
「焦り」で胸が灼ける。


苦しいのは、私だけではない。。。と自分に言い聞かせた。
私はとてもラッキーで、とても恵まれているのだと言い聞かせた。
だから、きっと頑張り通すことができると言い聞かせた。
スポンサーサイト



テーマ : 自閉症児の親
ジャンル : 福祉・ボランティア

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

Protea Mama

Author:Protea Mama
7年余、楽天ブログを書いていました。いろいろな機能が終了になるということなので、FC2ブログに移動しました。楽天ブログには「フリーページ」があります。大変ありがたい機能ですので、楽天ブログも大事に置いておこうと思います。良かったらご覧ください。

私が「障害児の親になったのだ。」と気づいた頃は、情報を得ることが難しくて、子の将来の姿も、自分の将来の姿も想像できませんでした。どんな未来が待っているのか、不安で不安で。だれか、知らせて。だれか、見せて。。。と誰かをつかまえて訊きたかったのです。だから、今の次男の様子を書いておこうと思います。それを読んで、ガッカリする人もあるかもしれません。安心する人もあるかもしれません。ともかく、私達は今、生きています。親子無理心中事件は起こしませんでした。これからもないことを願っています。次男は、コロニーや施設ではなくて、街中で生活して、成人して、やがては老いていく初めての世代の障害者だと思います。どんな生活が有り得るのか、親亡き後の次男の生活は幸福なものになるのか。次男に親を独占されて、すね気味に大人になってしまった長男を真に解放してやることができるのか。。手探りの毎日です。

希望は強い勇気であり、新たな意志である。

すべてのことは、願うことから始まる。

我々にとって深遠なものは、逆の相の下に隠されている。生は死の下に、愛は憎しみの下に、義は罪の下に、力は弱さの下に隠されている。

いずれも、マルティン・ルター の言葉です。
私はクリスチャンではありませんが、とても良い言葉だと思います。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR