FC2ブログ

もの言わぬ人

昨日、懐かしい人から電話をいただいた。

次男が小学生のころに、私がパートタイムに行っていた作業所の職員さんからだった。
彼女も息子がふたり、そのうちひとりが自閉症。
彼女は私よりも少し先輩で、自閉症の息子さんも次男よりも年長だ。
学齢期を終えて、10年間、お母さんが勤務している作業所とは別の作業所に通所していたが、ある日、通所を拒否して、それから6年間在宅しているとのこと。


最後に会ったときは、息子さんは、通所されていた。
わたし達は、そんなにも長い間会っていないのだった。


作業所で何があったのか。
彼には何が不満だったのか、不都合だったのか。
何が彼の中に蓄積していたのか。
彼は、もの言わぬ人だから説明できない。
親は案じているけれど、わかってやれない。



両親が働いているので、「とにかく、出かけてほしい。とにかく、今日も通所してくれなければ困る。」という気持ちが確かにあったから、気がつかなかった部分があったかもしれない。。。。と言っておられた。


もう一度、親子関係をやり直すつもりで息子と向き合っている。。。と言っておられた。



苦しさが伝わった。

10年も6年も長い。
それでも、私達の子は学齢期を終えてから50年余りの余命があるだろう。
50年のうちの16年を終了しただけなのだ。
先は長い。
これからさ。仕切り直してもう一度。。。と思う。

だけど、50年のうちの前半の25年くらいしか力になってやれない。
見届けてやれないとわかっているから気持ちが焦る。



もの言わない人であることは不利だ。


次男をデイサービスに通所させていて、と気がついて通所をやめさせてよかった。

自宅をリフォームすることにして、次男の住まいに居候させてもらって、デイサービスへの経路が変更になったので、用心して送って行って、 と気がついたのだった。

そうでなければ、次男がキレるまで気がつかなかっただろう。
キレてもなぜキレたのかはわからなかったことだろう。


気持ちや状況を説明できる言葉をもたないことは、本当に不利だ。
自分自身を守ることができない。
隅に追いやられて、押し込められても我慢している。
我慢しきれなくなってパニクッたら、理由を説明できないから問題行動なのだ。
同じ状況が続けば、いつか壊れてしまう。
スポンサーサイト



テーマ : 自閉症
ジャンル : 福祉・ボランティア

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

Protea Mama

Author:Protea Mama
7年余、楽天ブログを書いていました。いろいろな機能が終了になるということなので、FC2ブログに移動しました。楽天ブログには「フリーページ」があります。大変ありがたい機能ですので、楽天ブログも大事に置いておこうと思います。良かったらご覧ください。

私が「障害児の親になったのだ。」と気づいた頃は、情報を得ることが難しくて、子の将来の姿も、自分の将来の姿も想像できませんでした。どんな未来が待っているのか、不安で不安で。だれか、知らせて。だれか、見せて。。。と誰かをつかまえて訊きたかったのです。だから、今の次男の様子を書いておこうと思います。それを読んで、ガッカリする人もあるかもしれません。安心する人もあるかもしれません。ともかく、私達は今、生きています。親子無理心中事件は起こしませんでした。これからもないことを願っています。次男は、コロニーや施設ではなくて、街中で生活して、成人して、やがては老いていく初めての世代の障害者だと思います。どんな生活が有り得るのか、親亡き後の次男の生活は幸福なものになるのか。次男に親を独占されて、すね気味に大人になってしまった長男を真に解放してやることができるのか。。手探りの毎日です。

希望は強い勇気であり、新たな意志である。

すべてのことは、願うことから始まる。

我々にとって深遠なものは、逆の相の下に隠されている。生は死の下に、愛は憎しみの下に、義は罪の下に、力は弱さの下に隠されている。

いずれも、マルティン・ルター の言葉です。
私はクリスチャンではありませんが、とても良い言葉だと思います。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR