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偏見の無い社会は、永遠にやってこない。

偏見の無い社会は、永遠にやってこないだろう。

いきなり結論。
それも希望の無い結論。


私はとても保守的で、私の思考回路は融通がきかない。
そういう自覚をもっていて、さらに強く「この社会から偏見がなくなることはない。」と思うことがあった。





勤務する会社の駐車場の片隅、道路に面した所に、清涼飲料水の自動販売機が置いてある。
自販機から収益は会社の口座にふりこまれる。
駐車場の外灯の電気代にもならないくらいの微々たる金額だけど、飲料水の会社のセールスマンに勧誘されて設置することになったらしい。
時々は、近くの公園にやってくる人達が利用しているのを見るので、お役にたつこともあるのだろう。


私がこの自販機で何かを購入することはない。
お茶もコーヒーも紅茶も、会社の湯沸室で自分で用意するから。


たまぁ~~~に、私が勤務する会社の玄関のインターホンをピンポン♪♪と押して、「自販機にお金を投入したけれど、商品が出て来ない。」。。。。と言ってくる人がある。
自販機の側面に「苦情、ご意見等はこちらへ。」と電話番号があるので、そちらへ言ってほしいものだ。

自販機の設置を許可して、収益の一部を会社が受け取っているので、ムゲにするわけにもいかないか。。。ということで、投入したお金が少額ならば、私(事務員)が会社の事務費から弁償して差し上げることになった。

「5000円札を入れたんだけど。。。。10000円札を入れたんだけど。。。おつりが出て来ない。。。。」という苦情のときは、「自販機に告知してある飲料水の会社に連絡してください。」と突き放しましょ。。。。ということに決めた。



以前から少し思っていたけれど、特に最近は、通り魔的な殺人事件、薬物中毒者らしい人が自動車を暴走させた事故が発生しているので、会社のインターホンをピンポン♪♪と押されて、スンナリ応対に出て良いものか。。。と迷ったことがあった。

ピンポン♪とインターフォンが鳴って、カメラに映った中年?初老の女性の雰囲気が少し異様だった。

洋服や髪型の好みの基準は人それぞれだ。
たまたま私の基準と彼女の基準が異なっていた。



彼女の姿については、横に置いておいて、


女性は、インターホンで「すみません。すみません。」と続けて言った。
聞き取りにくい声だった。「え!?すみません。よく聞こえませんでした。もう一度言ってください。」とお願いして聞き取ってみると、内容は、自販機にジュースが詰まってしまって取り出せないので、助けてほしい。。。。ということだった。


「え!?」


私は躊躇した。
会社の建物の外へ出て行って、この女性と一対一で対面しなくてはならないのか。

ひょっとして、女性は認知症かもしれない。。。

ひょっとして。。。
次男を以前に週末だけデイサービスに通所させていた。
そのデイサービスの「知的障害者ではない女性の利用者」と女性は同じ雰囲気がした。



「う。。。。」思考が固まったまま何秒か過ぎた。



障害のない人だったら、120円、150円のことなら、会社のインターホンを押して「取ってください。」と言ってこないかもしれない。
諦めて歩き去るかもしれない。


いや、違うかな。
障害がなくても、言ってくるかな。


もし、なにかの障害のある人だったら、ずっと言って引き下がらないかな。
取りあわないで放置してしまったら、混乱するだろうか。

いや、違うかな。

頭の中で、イロイロな考えがグルグルグルッ!!!と回って


「自販機のことは、飲料水の会社に問い合わせてください。」と言いかけて、やっぱりそうもいかないだだろう。。。と思い直した。

会社の建物の外に出て対応することにした。
事務所から長いプラスチック製の定規を持っていった。
ジュースが自販機の取り出し口の辺りで詰まっていたら、手を突っ込んで、定規で突いてなんとか出来るかもしれない。
ジュースが自販機の奥の方で詰まっていたら諦めていただこう。。。と決めた。

そして、不穏な雰囲気があれば、定規が役に立つかぁ???は、わかないけれど。。



2本のジュースのボトルが自販機の取り出し口に詰まっていた。
彼女が私のすぐ後に立ったので、正直に言うとビク!!とした。
背中に全神経の98%くらいを集中させて彼女の気配を感じながら、手と定規でジュースのボトルを1本づつ取り出した。

「はい、どうぞ。」と彼女にジュースを手渡して、会社の建物の中に入ってから、こらえていた息をドッ!!吐き出した。
緊張が解けて、階段に座り込んだ。
背骨をつたって汗が流れるのがわかった。


彼女が問題のある人であったのか、問題のないフツーの人であったのか、わからないまま。
目前の問題は解決したので、もうどちらでも良い。





次男がひとりでどこかに出かけて、自販機にお金を入れて、同じようにジュースが詰まってしまって出てこなかったら、次男はどうするだろうか。
言葉の乏しい次男は、彼女のように自販機の近くの会社のインターホンを鳴らすことはないだろう。
言葉で説明ができないし、知らない人になにかをお願いする勇気はないだろう。


次男は、ボトルが出てくるのをしばらく待ってみて、出てこなければ諦めるだろうか。
それとも、次男は自販機をドン!!ドン!!ドン!!とコブシで叩いたり、揺すったり、するだろうか。


もし、蹴っ飛ばしたら、「ヘンな男が自販機を蹴っ飛ばしています。」と警察に通報されるかもしれない。
通報でやってきた警官は、次男が「知的障害者」だとすぐにわかるだろうか。

すぐにわからないと、以前に佐賀県で起こった事件のように、薬物中毒者が暴れていると判断されて、取り押さえられるのだろうか。
次男が抵抗したら、馬乗りになって殴られるのだろうか。。。


私の頭の中で、想像、妄想の雲がモクモクと立ち上がった。




何にせよ。
社会から偏見が無くなることはない。
障害者の母親である私にも偏見があるのだから。



偏見はこれから先もずっと存在する。
そのつもりで最善を考えていこう。
次男が少しでも良い印象で人の目に映るように。。。心がけてやりたい。

トラブルに遭遇しないようにしてやりたい。
かと言って、前もって次男の歩く道をほうきで掃いてゴミや障害物をすべて取り除いてしまうのは、やり過ぎなのだ。
できるはずもないけれど。

できるならやってしまいたい。。。。という気持ちを抑えるのが賢明な親なのだ。
賢明な親になりたい。


賢明な親になれるなら、なりたい。




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テーマ : 発達障害(自閉症、アスペルガー、LD、ADHD、発達遅滞)
ジャンル : 育児

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まとめtyaiました【偏見の無い社会は、永遠にやってこない。】

偏見の無い社会は、永遠にやってこないだろう。いきなり結論。それも希望の無い結論。私はとても保守的で、私の思考回路は融通がきかない。そういう自覚をもっていて、さらに強く「...

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我が家は、昔お店だったので名残で、煙草と、ジュースの自動販売機がありますが・・。
いろんな方がおりだまされそうになることが多かったので、すぐに対応しなくなりました。
偽コインを入れられたこともあったり・・。

でもねぇたまに本当にお金がつまったりとりだせない方もいたり・・。
家族が多いので、義父、義母の時は自動販売機を開けて対応して他のメンバーの時は直接、メーカーとやりとりして貰うことにしています。

嘘の時は機械を開けたらわかるんですが・・。

私は、容姿が外人(純日本人ですが・・)にみえるらしく良く、邪険に扱われる時がありますね・・・。
日本人だから?未だに偏見とか差別的なことがある人も残念ながらあるかもしれません。
逆に外国の方に声をかけられたり相談されることが多いです・・。(仲間と思うようで)
娘たちの友達には外国の方やハーフの人がいるのですが逆に日本人らしかったり・・娘たちも外人と思われることが多いらしく良く聞かれるそうです。

人って容姿が違ったり自分と違うものがあると偏見を持つ場合もありますが・・。
私は全く気にしないタイプだし、娘たちも元気に生きていますが髪を染めているだの言われたこともありますね(長女は、赤毛なので)。

親としては、やっぱり我が子が邪険にされたり誤解されたらと思うと気がかりです。
当たり前の感情だと思います・。

Re: どうしたら良いのか

K☆U  様
コメントをありがとうございます。

どうしたら良いのか。。。わからないです。((+_+))


本当に怪しい時もあると思うのです。

”まさか!?そんなことが起こるなんて!?”

と思う事件が頻発しているので。。。。。



そして、次男は人畜無害の障害者ですが、次男を知らない人にはまさしく”怪しい人”なので。。
怪しまれて当然ですし。

まだ、消化できない気持ちを引きずっています。(>_<)
プロフィール

Protea Mama

Author:Protea Mama
7年余、楽天ブログを書いていました。いろいろな機能が終了になるということなので、FC2ブログに移動しました。楽天ブログには「フリーページ」があります。大変ありがたい機能ですので、楽天ブログも大事に置いておこうと思います。良かったらご覧ください。

私が「障害児の親になったのだ。」と気づいた頃は、情報を得ることが難しくて、子の将来の姿も、自分の将来の姿も想像できませんでした。どんな未来が待っているのか、不安で不安で。だれか、知らせて。だれか、見せて。。。と誰かをつかまえて訊きたかったのです。だから、今の次男の様子を書いておこうと思います。それを読んで、ガッカリする人もあるかもしれません。安心する人もあるかもしれません。ともかく、私達は今、生きています。親子無理心中事件は起こしませんでした。これからもないことを願っています。次男は、コロニーや施設ではなくて、街中で生活して、成人して、やがては老いていく初めての世代の障害者だと思います。どんな生活が有り得るのか、親亡き後の次男の生活は幸福なものになるのか。次男に親を独占されて、すね気味に大人になってしまった長男を真に解放してやることができるのか。。手探りの毎日です。

希望は強い勇気であり、新たな意志である。

すべてのことは、願うことから始まる。

我々にとって深遠なものは、逆の相の下に隠されている。生は死の下に、愛は憎しみの下に、義は罪の下に、力は弱さの下に隠されている。

いずれも、マルティン・ルター の言葉です。
私はクリスチャンではありませんが、とても良い言葉だと思います。

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